住宅ローンを延滞するとどうなる?1回の滞納・金利・信用情報を解説

住宅ローンを延滞するとどうなるのでしょうか?

住宅ローンの返済が1回遅れただけでも、金利が上がったり、信用情報に傷がついたりするのか、不安に感じる方も多いと思います。

住宅ローンは長期間にわたって返済するため、失業や転職、病気、残業代の減少などによって、途中で返済が厳しくなる可能性があります。

特に注意したいのが、住宅ローンの延滞を放置してしまうことです。

延滞が発生すると、契約内容に応じて遅延損害金が発生する場合があります。また、延滞が長期化すると、信用情報への影響や、最終的には自宅の売却・競売につながる可能性もあります。

ただし、1回返済が遅れたからといって、必ず金利優遇がなくなったり、すぐに自宅が競売になったりするわけではありません。

大切なのは、返済が難しいと分かった段階で、できるだけ早く借入先の金融機関に相談することです。

【結論】住宅ローンの延滞で最も大切なこと

  • 1回の延滞でも、契約に応じて遅延損害金が発生する場合がある
  • 金利優遇がなくなるかどうかは金融機関や契約条件によって異なる
  • 延滞の状況によっては信用情報に影響する可能性がある
  • 延滞が長期化すると、一括返済を求められる場合がある
  • 返済が難しい場合は、延滞する前に金融機関へ相談する

住宅ローンの延滞は、放置せず早めに対応することが重要です。

目次

住宅ローンを延滞するとどうなる?

住宅ローンを延滞した場合のリスクと対処法

住宅ローンの返済日に口座残高が不足していたり、収入が減って支払いができなかったりすると、住宅ローンの延滞が発生する場合があります。

住宅ローンを延滞した場合に考えられる主な影響は、次のとおりです。

影響内容
遅延損害金契約条件に応じて発生する場合がある
金利優遇契約によっては優遇が終了する場合がある
信用情報延滞状況や登録先の信用情報機関によって影響する可能性がある
督促金融機関などから連絡や通知が届く場合がある
一括返済延滞が長期化すると期限の利益を失う場合がある
競売返済問題が解決できない場合、担保不動産が競売になる可能性がある

ただし、これらの影響がすべての人に必ず発生するわけではありません。

住宅ローンの契約内容、延滞期間、金融機関の対応などによって状況は異なります。

住宅ローンを1回延滞するとどうなる?

住宅ローンの返済が1回遅れた場合、まず確認したいのは、金融機関がどのような対応を求めているかという点です。

例えば、引き落とし日に口座残高が不足していた場合でも、金融機関によって再引き落としの有無や入金方法が異なります。

そのため、引き落としができなかったことに気づいたら、すぐに借入先へ連絡しましょう。

1日だけの延滞でも問題になる?

住宅ローンの返済が1日遅れた場合でも、契約上は延滞として扱われる可能性があります。

遅延損害金が発生するかどうか、いつから計算されるかは契約内容によって異なります。

また、信用情報への登録方法についても、金融機関や加盟する信用情報機関などによって異なります。

1日遅れたら必ず信用情報に事故情報が登録される、というわけではありません。

1回延滞したら住宅ローンの金利は上がる?

住宅ローンを1回延滞しただけで、必ず適用金利が上がるとは限りません。

ただし、契約内容によっては、延滞などが金利優遇の終了条件に含まれている場合があります。

そのため、住宅ローンの契約書や金利優遇に関する特約を確認することが重要です。

住宅ローンの延滞で優遇金利がなくなることはある?

住宅ローンを利用している方の中には、店頭表示金利から一定の金利を差し引く優遇制度が適用されている方もいます。

例えば、店頭表示金利が年3.0%で、金利引下げ幅が年2.5%の場合、適用金利は年0.5%になります。

金利優遇の仕組み(仮の例)

店頭表示金利:年3.0%

金利引下げ幅:年2.5%

適用金利:年0.5%

※説明のための仮定であり、2026年の実際の住宅ローン金利を示すものではありません。

このような金利優遇が適用されている場合、契約条件によっては、延滞などを理由として金利引下げが終了する可能性があります。

ただし、すべての住宅ローンで同じ条件が設定されているわけではありません。

住宅ローンを延滞した場合に金利優遇がどうなるかは、契約書と金融機関への確認が必要です。

金利優遇がなくなると返済額はどのくらい変わる?

金利が変わると、毎月の住宅ローン返済額にも影響する可能性があります。

例えば、住宅ローン残高2,500万円、残り返済期間30年、元利均等返済、ボーナス返済なしと仮定した場合、金利による毎月返済額の違いは次のようになります。

金利毎月返済額の目安
年0.5%約74,800円
年1.5%約86,300円
年3.0%約105,400円

※概算シミュレーションです。実際の返済額は返済方式、金利変更時期、契約条件などによって異なります。金利変更によって直ちに表の返済額へ変更されるとは限りません。

このように、適用金利の違いは家計に大きな影響を与える可能性があります。

住宅ローンの延滞は信用情報に影響する?

住宅ローンの延滞で気になることの一つが、信用情報への影響です。

信用情報には、ローンやクレジットなどの契約内容や返済状況に関する情報が登録されています。

延滞の状況によっては、今後の住宅ローンの借り換えや、その他のローンの審査に影響する可能性があります。

61日以上または3か月以上の延滞は要注意

信用情報機関CICでは、61日以上または3か月以上の支払いの遅れなどを「異動」として扱うことが説明されています。

ただし、これはCICにおける基準の説明であり、すべての住宅ローンが同じ信用情報機関に登録されるわけではありません。

また、短期間の延滞であっても、契約先や登録情報の種類によっては返済状況に関する情報が記録される場合があります。

「61日未満なら延滞しても問題ない」という意味ではありません。

出典:

CIC|開示報告書の項目

住宅ローンの延滞が長期化するとどうなる?

住宅ローンの延滞が長期化すると、金融機関からの督促だけでなく、一括返済の請求や担保不動産の処分につながる可能性があります。

ただし、実際の手続きや時期は契約内容、保証の有無、金融機関の対応などによって異なります。

① 金融機関から連絡や督促が届く

返済が確認できない場合、金融機関などから電話や書面で連絡が入ることがあります。

連絡を無視せず、現在の状況と今後の返済見通しを説明しましょう。

② 期限の利益を失う可能性がある

住宅ローンは、通常、契約で決められた返済期日に分割して返済します。

しかし、一定の契約違反などが発生した場合、分割返済を続けられる権利である「期限の利益」を失うことがあります。

期限の利益を失うと、残っている借入金について一括返済を求められる可能性があります。

③ 保証会社が代位弁済する場合がある

保証会社が付いている住宅ローンでは、契約条件に応じて保証会社が金融機関へ返済する「代位弁済」が行われる場合があります。

ただし、保証会社が返済したからといって、住宅ローンの返済義務が自動的になくなるわけではありません。

一般的には、保証会社などに対する返済義務が残ります。

④ 任意売却や競売につながる可能性がある

返済問題が解決できない場合、住宅を売却して返済に充てることを検討する場合があります。

債権者などの同意を得て売却する「任意売却」や、裁判所の手続きによる「競売」などがあります。

売却代金だけでは借入金を完済できない場合、残った債務について返済義務が続くことがあります。

自宅を売却すれば必ず住宅ローンがすべてなくなる、というわけではありません。

住宅ローンを延滞する前にやるべき5つのこと

住宅ローンの返済が厳しくなりそうな場合は、延滞する前の対応が重要です。

① 住宅ローンの借入先へ早めに相談する

まずは住宅ローンを借りている金融機関に連絡しましょう。

収入が減った理由や、いつまで返済が難しい見込みなのかを説明し、利用できる対応方法を確認します。

金融機関によっては、審査のうえで返済条件の変更などを相談できる場合があります。

② 毎月の収入と支出を整理する

住宅ローンの返済が厳しくなった原因を把握するために、家計の収支を整理しましょう。

  • 毎月の手取り収入
  • 住宅ローン返済額
  • 食費・日用品費
  • 電気・ガス・水道料金
  • 通信費
  • 保険料
  • 教育費
  • 車の維持費
  • その他のローン返済

毎月の固定費を把握すると、見直せる支出が見つかる場合があります。

③ 返済条件の変更を相談する

住宅金融支援機構では、返済が困難になった人に向けて、返済方法の変更メニューを案内しています。

例えば、条件に応じて次のような方法が検討されます。

  • 返済期間を延長して毎月の返済額を減らす
  • 一定期間の返済額を軽減する
  • ボーナス返済の方法を見直す

ただし、返済条件の変更には審査があり、必ず希望どおりになるわけではありません。

また、返済期間の延長などによって、総返済額が増える場合もあります。

出典:

住宅金融支援機構|月々の返済でお困りになったとき

④ 高金利の借り入れで無理に返済しない

住宅ローンを返済するために、カードローンや消費者金融などから新たに借り入れることは慎重に考える必要があります。

借金で借金を返済する状態になると、家計がさらに厳しくなる可能性があります。

まずは借入先の金融機関に相談し、必要に応じて専門家にも相談しましょう。

⑤ 返済の継続が難しい場合は専門家に相談する

収入の回復が見込めず、返済条件を変更しても住宅ローンの返済が難しい場合は、弁護士などの専門家への相談も検討しましょう。

状況によっては、任意売却や債務整理などの選択肢を検討する必要があります。

ただし、それぞれに条件やデメリットがあるため、自己判断で進めず専門家の説明を受けることが大切です。

住宅ローンを延滞してしまった場合の対処法

すでに住宅ローンの返済が遅れてしまった場合でも、放置せず早めに対応することが重要です。

延滞に気づいたら確認したいこと

  1. 引き落とし口座の残高を確認する
  2. 金融機関へ連絡する
  3. 再引き落としの有無を確認する
  4. 不足額と支払方法を確認する
  5. 遅延損害金の有無を確認する
  6. 今後の返済見通しを説明する

金融機関から連絡が来るまで待つのではなく、自分から連絡することをおすすめします。

また、すでに督促状や通知書が届いている場合は、記載内容や期限を確認してください。

新型コロナによる収入減少を経験して感じたこと

ここからは、2020年当時のわが家の経験を紹介します。

新型コロナウイルスの感染拡大によって、仕事や生活に大きな影響が出た時期がありました。

会社によっては休業や勤務時間の減少などによって収入が減り、住宅ローンの返済に不安を感じた方もいたと思います。

わが家でも、当時は週3〜4日程度の在宅勤務となり、5月からは残業がゼロになるなど、収入面で影響がありました。

当時はまだ住宅ローンの返済が始まっていませんでしたが、これから長期間返済していくことを考え、住宅ローンの延滞や返済条件について調べていました。

この経験から感じたのは、住宅ローンは現在の収入だけでなく、将来収入が減る可能性も考えて契約することが大切だということです。

住宅ローンの返済は長期間続きます。

その間に転職、病気、育児、介護、勤務形態の変更など、さまざまな出来事が起こる可能性があります。

無理のない返済計画を立てることに加え、万が一のときに相談できる窓口を把握しておくことも大切だと思います。

住宅ローンの返済額をシミュレーションしてみよう

住宅ローンの返済が厳しくならないようにするためには、
事前に無理のない返済計画を立てることが重要です。

特に変動金利の場合は、将来金利が上昇した場合に、
毎月の返済額や家計への負担がどのように変化するのか、
確認しておくことをおすすめします。

当サイトでは、住宅ローンや将来の支出を考えるための
ライフプランシミュレーターを公開しています。

住宅ローンの返済額をシミュレーションする

住宅ローン返済で苦労しないための金融機関選び

住宅ローンを契約するときは、金利だけでなく、保証内容や手数料、返済条件変更の相談体制なども比較することが大切です。

特に変動金利を検討する場合は、金利が上がったときに家計へどの程度影響するか、事前にシミュレーションしておくことをおすすめします。

住宅ローンを比較するときのチェックポイント

  • 適用金利
  • 金利優遇の条件
  • 事務手数料・保証料
  • 団体信用生命保険の保障内容
  • 繰上返済の条件
  • 返済条件変更の相談体制
  • 金利上昇時の返済額
  • 住宅ローンの総返済額

金利が低くても、手数料や保障内容によって総負担額が変わる場合があります。

複数の住宅ローンを比較して、自分に合った金融機関を選びましょう。

住宅ローンの金利や返済額を比較する方法

これから住宅ローンを契約する方や、借り換えを検討している方は、複数の金融機関の金利や条件を比較する方法もあります。

住宅ローンの比較サービスを利用すると、金融機関ごとの条件を確認する際の参考になります。

ただし、実際に適用される金利や借入条件は審査などによって異なります。

住宅ローンの金利・条件を比較

住宅ローンを選ぶ際は、金利だけでなく、手数料や保障内容、返済総額なども確認しましょう。

すでに返済が困難になっている場合は、新たな借り入れや借り換えの検討よりも、まず現在の借入先へ相談することが重要です。

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※サービス内容や利用条件は変更される場合があります。最新情報はリンク先で確認してください。

住宅ローンの延滞に関するよくある質問

Q1.住宅ローンを1回延滞するとブラックリストに載りますか?

1回の延滞で必ず長期延滞の事故情報が登録されるとは限りません。

ただし、延滞の記録方法は金融機関や信用情報機関によって異なります。短期間の延滞でも問題がないとはいえません。

Q2.住宅ローンの延滞が1日だけなら大丈夫ですか?

1日だけでも契約上は延滞として扱われる可能性があります。

遅延損害金の有無や支払方法を確認するため、借入先へ早めに連絡しましょう。

Q3.住宅ローンを延滞すると金利が上がりますか?

延滞によって金利優遇が終了するかどうかは契約条件によって異なります。

すべての住宅ローンで自動的に金利が上がるわけではありません。

Q4.住宅ローンを何か月延滞すると競売になりますか?

競売までの期間は、契約内容や金融機関の対応、保証会社の有無、法的手続きなどによって異なります。

何か月延滞すれば必ず競売になると一律に決まっているわけではありません。

延滞が長期化している場合は、早めに金融機関や専門家へ相談しましょう。

Q5.収入が減って住宅ローンを払えない場合はどうすればいいですか?

まずは借入先の金融機関へ相談してください。

状況によっては、返済期間の延長や一定期間の返済額軽減などを相談できる場合があります。

ただし、条件変更には審査があり、希望どおりになるとは限りません。

Q6.住宅ローンを延滞していても借り換えできますか?

借り換えには新たな審査が必要です。

延滞の状況や信用情報、収入、借入残高などによって審査結果が変わるため、借り換えできるとは限りません。

現在の返済が難しい場合は、まず借入先へ相談することをおすすめします。

Q7.住宅ローンの返済条件を変更すると総返済額は増えますか?

返済期間の延長などによって、毎月の返済額が減る一方、総返済額が増える場合があります。

変更前後の返済予定額や総返済額を金融機関に確認しましょう。

まとめ|住宅ローンの延滞は放置せず早めに相談しよう

住宅ローンの延滞は、1回だけであっても軽く考えないことが大切です。

契約条件によっては遅延損害金が発生する場合があり、延滞が長期化すると信用情報や返済条件に影響する可能性があります。

また、返済問題が解決できない場合、最終的には自宅の売却や競売につながることもあります。

一方で、収入減少などによって返済が難しくなった場合には、金融機関に相談することで返済条件の変更を検討できる場合があります。

住宅ローンの返済で困ったときに大切なこと

  • 返済が難しいと分かったら早めに金融機関へ相談する
  • 引き落としができなかった場合は放置しない
  • 金利優遇や遅延損害金の条件を確認する
  • 家計を見直して今後の返済計画を考える
  • 返済の継続が難しい場合は専門家への相談も検討する

住宅ローンを延滞してから慌てるのではなく、延滞する前に相談することが大切です。

住宅ローンは長期間にわたる大きな支出です。

無理のない返済計画を立て、万が一収入が減った場合にも早めに対応できるようにしておきましょう。

※本記事は2026年10月時点で確認できる一般的な情報をもとに作成しています。住宅ローンの契約条件や金融機関の対応は個別に異なります。具体的な対応については借入先の金融機関や専門家にご確認ください。


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